2017-01-01から1年間の記事一覧

吐蕃の官位十二階

吐蕃の官位についてメモします。吐蕃の官位は、620年代にソンツェン王により設けられ、以下のように5段ないし6段を大小に分けていました。 ①大瑟瑟、②小瑟瑟、③大金、④小金、⑤大金塗銀上、⑥小金塗銀上、⑦大銀、⑧小銀、⑨大銅、⑩小銅(『通典』) ①大トルコ石…

五島清原氏

松浦氏以前に五島列島を治めていたという清原氏についてメモしておきます。 「青方文書」安貞二年(1228)三月十三日関東裁許状案では、平安時代末期の五島を巡る人間関係の言及があります。この裁許状案は、肥前国宇野御厨内小値賀嶋の地頭職の領有権を巡って…

ミナンカバウの王祖

18世紀後半にマースデンがジョホール人から聴収したミナンカバウの王祖についてメモしておきます。 イスカンダルは海に潜り、海の王と結婚したと言います。彼はそれにより三人の息子を設け、彼らが成人すると母は三人を父のもとに送り届けました。父は彼らに…

平戸松浦氏の始祖

松浦一族の始祖は、延久元年(1069)に肥前国宇野御厨検校ならびに検非違使に任命され、摂津国渡辺庄から下松浦今福に下向土着した源久とされます。江戸時代に平戸松浦氏によって編纂された『松浦家世伝』では以下の流れになっています。 松浦党の先祖は嵯峨天…

マラッカ王国の王祖

17世紀に編纂された『ムラユ王統記』に記載がある、マラッカ王国の王祖についてメモしておきます。 『ムラユ王統記』曰く、マケドニアのアレクサンダー大王は東方へ遠征し、インドの王ラジャ・キダ・ヒンディと闘い、これを制しました。大王はラジャ・キダ・…

阿蘭陀通詞家25姓

阿蘭陀通詞の由緒諸としてまとまっている物は、 (1)阿蘭陀通詞由緒書 明和八年書上 (2)阿蘭陀通詞由緒書 享和二年書上 (3)長崎通詞由緒書 があり、『長崎県史』「史料編第四」に収まっています。この3つの由緒書からは15姓23家が拾えます。 ①今村 ②石橋 ③名…