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李朝実録にみる兀狄哈(Udikai)の獣婚譚

兀狄哈の習俗で、女性は皆鈴をつけていると言います。

戊午の年、3人の娘が白樺の樹皮をとりに山に入りました。

一人は無事に家に帰りましたが、残りの二人は帰りませんでした。

その年の11月、ある狩人がその山に入り、熊を仕止めました。

すると、大木の空洞から鈴の音が聞こえるので、木を倒して覗いてみたところ、二人の女がそれぞれ子供を抱いていました。

狩人が事情を尋ねると、去る5月に白樺の皮をとりに山に入ったところ、路に迷ってしまって家に帰れなくなり、雄の熊がやってきて交わることを強制したため、子供が生まれてしまった、と答えました。

その子供の顔は半ば熊に似ていました。
狩人はその子供を殺し、二人の娘を連れて帰りました。

 

李朝実録』世宗21年(1438年)7月戊申の条

「又言、干知介之俗、女皆侃鈴。歳戊午五月、有女三人因採樺入山、一女還家、二女不還、是年十一月、猟者入山捕熊、聞木空中有鈴声、
折木視之、二女皆携児。問其由、答云、去五月、因採樺到山間迷路、不得還家、伍雄熊脅與交、各生児子。
其児面半似熊形。其人殺其児、率二女而還。」

 

参考文献

[1] 佐々木史郎「狩猟文化からみた満州東北部住民の系譜ー15世紀から17世紀ー」第5回北方民族文化シンポジウム (1991)